【第三回目】
白木屋傳兵衛:スローライフに最適な「掃除用具」の名品

03-a突然ですけれど、お掃除は好きですか? 「散らかっていた部屋が整頓されるとたしかに気持ちがいいけれど、でも掃除機を引っ張り出すのがめんどうで……」そんな方は、ぜひ京橋へ。天保元年創業の「江戸箒(ほうき)」の老舗、“白木屋傳兵衛” があります。

箒が畳にいいってことは、ご存じですか? 箒で掃くと、畳に艶が出て長持ちするんですよ。しかも、ハウスダストも、畳やじゅうたんの奥に入り込んだペットの毛も、掃除機なんかよりずっとよく取れる。「箒なんて、昔のお掃除道具」だと思っている人が多いかもしれませんが、実は現代人の生活にもぴったり。それに、電気を使わないから地球温暖化防止にも貢献。スローライフ、ロハスな生活をしたいと思っている人にこそ打ってつけの道具なんです。
長柄の座敷箒のほかに、階段のお掃除やマンションなどに最適な手箒も。値段もいろいろ(2000円台から5万円台まで)ですので、予算に合わせて、そして履き心地を試して選んでください。
新築祝いなどにも、喜ばれそうですね。

03-bでも、まだ箒を買うには抵抗がある……?? では、手始めにシュロ製の庭箒「萬年箒」をおすすめしましょう。
我が家では、ベランダで大活躍。実は似たようなものをずっと使っていたんですが、白木屋製に変えて、使い心地の違いにビックリ。程よく箒がしなって、履きやすい! シュロが切れたり、抜けたりもしません。しかも1000円札1枚でお釣りがしっかり来ます。これで、落ち葉と戦った秋のベランダ掃除が楽しくなったんですよ。体験談付きのおススメ品です。
03-cお掃除が好きな方には、もう一つ、超お役立ちの逸品もご紹介しましょう。こちらも同じくシュロ製の手箒ですが、柄は菜箸ほどの太さ、全体の長さも30センチ弱のチビ箒です。
これで障子のさんなどの掃除がしにくいところを掃くと、気持ちがいいほどきれいにホコリが取れる。シュロが思うままになめらかに曲がり、隅っこにもしっかり入り込んでかき出せるんです。テーブルの上に散らかったパン屑集めなども、得意技。
ご主人にうかがうと「和歌山県産のシュロの、てっぺん当たりの若葉、それも日陰に芽生えた柔らかくてコシのあるうぶ毛を使っている」のだとか。使用目的に合わせて材料を選ぶところから、老舗の仕事は始まっているんですね。
なにより、この道具自体が美しいこと。きれいに毛先が揃ったシュロ、それをしっかりと留めてある銅線。人の手のぬくもりが伝わってきます。
「使い込むほどに柔らかくなって、どんどん使いやすくなりますし、10年から15年はもちますよ」という言葉に、なぜかジーンとなりました。大切に使わなきゃ。

ちなみに、こちらのお値段も1600円ほどとリーズナブル。年末に大掃除を考えている方も、ぜひぜひ一度、お訪ねください。座敷箒や庭箒はもちろん、網戸用やサッシ用のシュロ箒、静電気の起きない絹製のはたきなど、目からうろこのお掃除用具に出会えますよ。

最新記事

    This post is also available in: Japanese