【やげん堀 中島商店】
◆七味いろいろ◆
 全国どこのご家庭にもある七味唐辛子。でも、使われている七つの材料に地域性があるのをご存知ですか?
七味唐辛子は寛永2年(1625)に当店の初代が売り出した日本独自の調味料です。お陰様で七味唐辛子は大人気となり、全国へと広まっていきました。京都の「七味家」さん、長野の「八幡屋磯五郎」さんも、こうして誕生した老舗です。そして、当店の七味が江戸庶民の味として普及していったかけそばに合わせてピリッと辛みの効いた風味を特長としたように、それぞれの店がそれぞれの土地の料理に合う七味を作ったのです。3店の七味に共通して入っている材料は赤唐辛子、粉山椒、黒ごま、麻の実の4種だけ。あとの3種が違います。七味家は青海苔、白ごま、しそ。八幡屋はしょうが、陳皮、しそ。そして、当店のものは生赤唐辛子とは別に焙煎した焼き唐辛子を入れ、陳皮、けしの実を加えています。
最近は、かつて売上げの8割を占めていた”中辛“が6割程度にまで減り、代わって”大辛“が伸びてきています。地域性よりも、日本人全体の食べ物の嗜好が大きく変わりつつあるということでしょうか。
七味唐辛子
やげん堀 中島商店
●台東区浅草1-28-3
●03(3626)7716

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