こんにちは。東都のれん会です。

画本虫撰

こんにちは。東都のれん会です。
残暑が続く東京、本格的な秋が待ち遠しいですね。
そこで今月は、秋の風情いっぱいの浮世絵をご紹介しましょう。
喜多川歌麿が蔦屋重三郎を版元として出した傑作『画本虫撰』(えほんむしえらみ)です。

見開きに植物と2種類の虫が描かれた15図に、それぞれ2首の狂歌が添えられた本ですが、描かれた虫や草花の、精巧な描写と美しさに歌麿の才能があふれています。

いくつかの美術館などが所蔵していますが、なかでも日本橋の漆器の店「黒江屋」の母体・柏原家の伝承品を所蔵する京都の洛東遺芳館にある上・下2冊は、出版時の状態がほぼ保たれていることで知られています。秋、京都に旅されるなら、江戸店(えどだな)持ちの京の豪商の本宅を利用した美術館に足を運ばれてはいかがでしょうか。

*洛東遺芳館の令和7年秋季展「続 蔦屋重三郎と浮世絵師」は10月1日~11月3日開催(月曜休館、但し祝日は開館)。https://www.kuroeya.com/05rakutou/

【黒江屋】
https://www.norenkai.net/portfolio-item/%e9%bb%92%e6%b1%9f%e5%b1%8b/